用語解説

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Bluetoothオーディオ関連用語解説

Bluetooth(ブルートゥースまたはブルーツースと読むそうです)ってなんだかよくわからないや、という方向けにやさしく解説してみたいと思います。

Bluetoothは、数メートルから数十メートルの狭い範囲で情報のやりとりを行うための(近距離無線)技術のひとつです。対応機器同士が、ケーブル無しで、つまりは、ワイヤレス(無線)で情報のやりとり(通信)が可能になります。

スマートフォンがブレイクしたこともあり、2012年頃からは数多くのスマートフォンやタブレット、オーディオプレイヤーやパソコンなどに標準で搭載されるようになりました。製品やパッケージに上のロゴマークがプリントされていたらBluetooth対応製品ということになります。

パソコンとBluetoothマウス、パソコンとBluetoothキーボードなどは、スマートフォンブームの前から一般的な組み合わせですね。ワイヤレスで文字入力やカーソルの移動が可能になります。最近はスマートフォンやタブレットのテキスト入力用にキーボードを持ち歩く人も多くなりましたね。

オーディオの世界では、携帯電話とBluetoothヘッドセット、スマートフォンとBluetoothヘッドホンなどの組み合わせがポピュラーになりつつあります。音声をワイヤレスで飛ばすので、コードトラブルから解放されるなどの長所があります。

前者はモノラルタイプが主体で通話用として発展してきましたが、スマートフォンを音楽プレイヤーとして使う人が増えたことでステレオヘッドホンやレシーバーの開発が活発化。。2013年に入ってからは毎日のように新製品が発表され、ワイヤレスオーディオという新たな市場を賑わせています。

これだけ覚えておけば大丈夫

技術的な詳細については、下にリンクした専門サイトにお任せするとして、Bluetoothオーディオに興味があるという人が理解しておけば良いのは、「Bluetoothのバージョン」、「対応プロファイル」、「対応コーデック」、「ペアリング」、「NFC」ぐらいで大丈夫です。

バージョン

音楽用のBluetoothヘッドホンやスピーカーには、2013年現在は、バージョン2.0以降が採用されていて間違いないと思って大丈夫です。逆に言えば、1.xのバージョンの製品はオーディオ製品的にはオススメできないので、中古で見かけても手は出さない方が無難です。

ちなみに、音楽を聴く場合は「2.0+EDR(以上)」が必須で相互を認証するステップが簡略化された「2.1+EDR」が最も主流になっています。

2009年4月公開の3.0や2009年12月公開の4.0を採用する製品も多くなってきましたが、オーディオの場合、最新バージョン対応が必須というわけではないようです。

ペアリング

Bluetooth対応機器を使用する場合、機器同士の認証関係を確立する「ペアリング」という作業が必須になります。2.0までの場合は、暗証番号(PIN番号)を入力する必要が ありましたが2.1+EDR同士では不要になりました。また大半の製品は認証情報を記録できるため、2度目からの接続時にペアリング作業は必要ありません。

プロファイル

Bluetoothオーディオ製品で最も大事なのはA2DP(Advanced Audio Distribution Profile)というプロファイルに対応しているか否か。A2DPはプレイヤー側の音楽(音声)をヘッドホンに伝送するための約束事(プロトコル)になります。ちまたでBluetoothヘッドホンやBluetoothスピーカーと呼ばれる製品群は、あまねくこのA2DPを使って音声のやりとりをしていることになります。

オーディオ関連ではもう一つの「AVRCP (Audio/Video Remote Control Profile)」というプロファイルとセットになっているのが多いです。これはAV機器のリモコン機能を実現するためのプロファイルで、曲の再生や停止、早送りや戻しなどの信号をやりとりするための約束事ってことになります。昔のiPhoneはこれに対応していなくて大変だったんですよ…。

コーデック

SBC(SubBand Codec)

標準コーデックでA2DP実装機器、つまりBluetooth対応オーディオ機器ではこのフォーマットへの対応が必須になります。コーデックについて特に明記されていない場合は、SBCだと思って間違いないです。

AAC(MPEG-2/4 AAC)

iTunesで標準のリッピングに使われていて、配信楽曲などにも使われているフォーマット「AAC」と同じ意味です。音源がAACなら送信時に再圧縮せずに送信可能なため、音の劣化が無いと言われています。送信側受信側共にAACに対応している必要があります。iPhone、iPad、iPod touchなどが対応機器の代表格。

apt-X

Audio Processing Technology社が開発した高音質・低遅延を実現したフォーマットで、名前に社名の頭文字が使われています。2013年現在、最も高音質なコーデックと言われています。送信側受信側共にapt-Xに対応している必要があります。2013年6月現在、送信に対応している機器は一部のAndroidスマートフォンやCreative社がPCやDockコネクタ用に開発したドングルなどでまだまだ少ない状況です。

NFC

NFCは、Near Field Communicationの略で、1メートル〜数センチ程度の極短距離間の通信をさす言葉で、「非接触通信」とも呼ばれています。ソニーのICチップ(Felica)を使った交通系の電子マネーやおサイフケータイのタッチで決済する仕組みなどのことです。

Bluetooth製品との相性が良く、対応スマートフォンを対応スピーカーにかざしたりタッチしたりするだけで、ペアリングを実行することができます。ソニーは2012年ぐらいから自社製品に積極的に採用しており、タッチによる機器連携を推進しています。

参考資料・URL
Bluetooth – Wikipedia
Bluetoothプロファイルの一覧 – Wikipedia
Advanced Audio Distribution Profile – Wikipedia
Bluetooth(ブルートゥース)講座 | バッファロー
Bluetoothヘッドホンの選び方 [ヘッドホン・イヤホン] All About
Bluetoothのオーディオ機器を高音質で楽しむための「AAC」と「apt-X」 : Web Memo.SE

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