ステレオシステムとしての音質評価
最近のポータブルスピーカーは、仕組み上は2chや2.1chのものが多いのですが、一体型であることやサイズの関係でステレオ感が感じられるリスニングポイントは限定的になってしまいます。
TW-BT5はそこを逆手に取り、最初からモノラル(1.1ch?)という仕様なのですが、そこにTW-SP5が加わると音場が劇的に変化します。
2台を繋ぐケーブルの長さに左右されるものの、1mほど離すだけで音像が拡がり、音の解像感がアップ。自分とスピーカー2基を1辺1mの三角形でむすんだぐらいの、ニアフィールドが特に気持ち良いです。
USBタイプのPC用から始まったOlasonicの卵型スピーカーサウンドがワイヤレスシステムでも味わえるようになりました。
TW-BT5とTW-SP5の組み合わせイコールTW-BT55STの最大のメリットはこのステレオ接続にあると言えるのではないでしょうか。この音を一度味わってしまうと、TW-BT5単体の音が物足りなく感じることでしょう。
また、ステレオシステムにしてもTW-BT5単体とバッテリーライフが同じであることも大きなメリットでしょうね。スピーカーが有線接続なので動画の音声遅延もTW-BT5と全く同じ。SBCなので微妙に遅延がありますが個人的には許容範囲。
反対にステレオシステムにした時のデメリットは、単体では自由度の高い設置が可能でもステレオの場合はケーブルの長さが決まっているため、スピーカー設置に制限が生じることでしょうか。
左右のスピーカーをもっと離したい場合は、希望に見合う長さの市販のオーディオケーブルに差し替えるか、延長ケーブルを利用するなどの工夫で解決できますが、2台のスピーカーを繋ぐケーブルが視界に入ると微妙に興ざめなんですよね…。設置場所によっては本体と異なるカラーのケーブルを用意して目立たなくするなどの工夫で回避できるかもしれません。
雑感、まとめ、謝辞
TW-BT5単体のモノラル、TW-SP5と組み合わせたステレオ、2つのワイヤレスオーディオシステムが15,000円程度で手軽に楽しめるのはうれしいです。
OlasonicブランドのBluetoothスピーカーに対する個人的な要望については、TW-BT5のレビューに書いた気になる点が改善され、aptX/AACコーデック対応による高音質化や外部入力への対応などが実現すればさらに魅力のある製品になると思います。
また、TW-SP5のワイヤレス化、もしくは2台のTW-BT5によるワイヤレスステレオシステム対応、TW-S5クラスのサイズによるワイヤレススピーカー展開なども考えられそうですね。
卵型でネームバリューが上がり、最近ではハイレゾに注力したNANOCOMPOシリーズ投入でオーディオファンに注目されているOlasonicブランドだけに、今後も音にこだわったワイヤレスオーディオ製品を世に送り続けていただきたいです。
最後の最後になりますが、TW-SP5のサンプル機をご提供いただいた東和電子関係者の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
【関連リンク】
Olasonic:オラソニック
Olasonic TW-BT55ST:ステレオ高音質Bluetoothモバイルスピーカー(Olasonic)
Olasonic TW-BT5:高性能Bluetoothモバイルスピーカー(Olasonic)
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