Bluetooth SIGとEHIMAが補聴器の機能改良を目的とした覚書を締結〜ステレオ再生が楽しめるBluetooth補聴器開発などが目的 

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Bluetooth SIGとEHIMAが覚書を締結 補聴器利用者の生活を向上する規格策定へ協業(リンク先は英文)

    
Bluetooth SIG欧州補聴器工業会(EHIMA)が、補聴器向けの新しいプロファイルを含む規格策定・既存の補聴器の機能改良を目的とした覚書の締結を発表。携帯端末を介したステレオ再生やBluetooth無線技術を利用したメディア配信等を可能とする新しい補聴器の開発などが目的とか。

以下、いただいたリリースのほぼ全文転載になります。

昨今、スマートフォン、音楽プレーヤー、テレビや携帯端末は日々進歩していますが、これらに直接接続できる補聴器は極めて少なく、数千万人の聴覚障がい者はそれら技術の発展を享受できていません。ほとんどの聴覚障がい者は、メーカーが提供する補聴器をそのまま使用するだけで、補聴器の設定調整や、新たな機能を追加することができません。

Bluetooth技術は多くの消費者が所有する小型機器にすでに広く使われており、Bluetooth技術が補聴器にも加わることで利用者が自分の好みに合わせて高音質を楽しめるようになります。さらに低消費電力で高度な接続性を持つBluetoothスマートは、補聴器のユーザーエクスペリエンスを改善できます。しかし、今日こうしたソリューションの規格化は進んでいません。

EHIMA事務局長、Soren Hougaard氏は、「補聴器が、すべての種類のスマートフォンやマルチメディア機器に接続できることが重要。そのためには、誰もが導入可能な基準を策定する必要があります。1980年代のビデオテープ業界では、3〜5種類のテープ規格とそれぞれに対応する録画再生機器の選択を消費者に迫りましたが、そのような不便さは避けたい」とコメント。

現在、補聴器が音声信号を受信する唯一の無線規格として、テレコイルがあります。テレコイルは1950年代に策定されましたが、この技術をスマートフォンに実装するのは困難です。さらに、テレコイルに準拠した補聴器向け音声信号を発信する磁気誘導ループの設置件数は国ごとに大きく異なります。その結果、補聴器の使用者は外部の高品質な音声信号を利用しづらくなっています。

今日、スマートフォン、携帯端末、PCなどに広く用いられているBluetoothを活用すれば、より多くの補聴器利用者が他の人々と同様に幅広く製品や機会を利用できるようになります。

Bluetooth SIGのエグゼクティブ・ディレクター、マーク・パウエル氏は、「Bluetooth技術を用いて人々の生活を改善するだけでなく、卓越した低消費電力のBluetooth スマートによって現在の補聴器機能を改善し、補聴器利用者に全く新しい体験を提供できることを嬉しく思います。EHIMAの協力で、補聴器の技術を個人のモノのインターネットの世界、すなわちBluetoothとBluetooth スマートの技術で、個人向けセンサー機器、スマートフォン、携帯端末、PCなどをすべて補聴器との接続を実現したいと思います」とコメント。

BluetoothおよびBluetooth スマートの技術は、聴覚障がい者の機器利用環境を向上させる上で極めて重要です。初期の段階では、既存の機器を改良し、新たに開発する機器でモノラル音声信号やステレオ品質の音楽信号を配信します。

携帯電話から発信したり、マルチメディア機器(音楽プレーヤー、ラジオ、テレビ等)でステレオ音声を楽しんだり、公共施設や放送局からの音声配信情報を受信したりする等、さまざまな使い方があります。

補聴器は極めて小さな電池を用いる必要があります。こうした困難な電力要件に対応するためにも、新しい補聴器向けプロファイルが開発される必要があります。

Bluetooth SIGとEHIMA会員は補聴器の利用形態に関連する互換性、音声品質、セキュリティ、電源等の要件についてBluetooth技術のさらなる可能性の発掘を追求します。

Hearing Aid Working Group(補聴器ワーキンググループ)への参加を希望されるメンバーは、下記のリンクを参照ください。

Hearing Aid Working Group

補聴器利用者に全く新しい体験を提供しようとする試み、素晴らしいと思います。

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