乾電池での運用について
「ZS-RS70BT」は単2アルカリ電池6本で乾電池運用が可能です。取説では市販のニッケル水素電池などの充電池は使用不可で、マンガン乾電池も使用時間が著しく短くなるとの記述があります。
手持ちの単3eneloopを単2電池アダプターに入れて試してみましたがNG。また、単3アルカリ電池と単2電池アダプターの組み合わせもNGでした。
ちなみに、単2アルカリ6本でCD再生が7.5時間(JEITA/音量24程度)、USB機器再生で7時間(負荷電流100mA時)~3.5時間(同500mA時)、FM受信時で19時間、Bluetooth接続時10時間(音量24程度)の持続時間だそうです。音量24はかなりのボリュームなのでその半分程度なら数時間はプラスできると思われます。
単2電池6本(約400g)込みで本体重量が約3.3kgになりますが、ラジオが非常時に使えることを考えると、電池を仕込んだまま運用する方が何かと便利かもしれません。
音質評価
コーン型3.2Ω8cmフルレンジスピーカー2基と奥行きのある筐体を活かしたバスレフポートの組み合わせが「ZS-RS70BT」サウンドの基本。トーンコントロールの類はありませんが、「迫力のある重低音が楽しめる」がうたい文句のソニーお得意の「MEGA BASS」がサウンドの要になりそうです。
サウンドの傾向は、「MEGA BASS」がオフの場合は中域中心の堅さが感じられる音ですが、「MEGA BASS」オンで低音の量感が一気に増え、前に出てきます。ただ、かつてソニーがお得意にしていたドンシャリとは異なるバランス重視の音です。
ポップスやロックなどは「MEGA BASS」オンがデフォルトの方が個人的には聞きやすい、というか気持ち良いです。ソニー自身、「MEGA BASS」オンで最適になるようにチューニングしているのでしょう。
ラジオでは、音楽番組が多いFMは「MEGA BASS」オンの方が聞きやすいし、AMは「MEGA BASS」オフのほうが語学番組などが聞きやすくなる印象。
ちなみに、音量が一桁の範囲内では「MEGA BASS」の効果はほとんど感じませんが、音量20を越えると低音がきつく感じます。
ソースによっても聞こえ方のバランスは変わるので、臨機応変にオンオフすれば良いと思います。
ファンクション別では、当然ですが音楽CDとFMは高音質です。USB機器はファイルの種類にもよりますがその次。
Bluetoothは高音域が弱く全体的に音がベタッとして切れ味が無くなる印象。SBCのみの対応なので仕方が無いですね。
本体を近くにおいてじっくり聞きくらべてみないとわからないレベルなのでうっすらとBGMにする程度ならソースにこだわる必要もないと思います。
音質とは違いますが、ライトシンク機能は本当におまけ的な機能なので過度な期待は禁物。音声に合わせて控えめに赤く光る程度。ちなみに、うるさく感じるようなら無効化もできます。
まとめ
「ZS-RS70BT」は、ポータブルスピーカーと言うには無理があるサイズと重さですが、そもそもがCDラジオが発展した商品で一般的なBluetoothスピーカーとはベクトルが違うということを理解する必要があります。
サイズや持ち運びやすさよりも、電源入れて再生ボタンを押せば音楽が流れるような、昭和の時代に全盛を迎えたラジカセと同等の親しみやさ使いやすさが同機の最大の魅力だと個人的には思っています。
一昔前にはわかりにくいといわれていたBluetooth(ペアリング)機能も、NFC機能搭載により誰でも簡単に使えるようになりました。そのBluetooth対応により、同じくBluetooth対応のスマートフォンやタブレット経由で各種ストリーミングサービスや、ネットラジオ、ネット動画の音声が再生可能になり、様々な音楽ソースが「ZS-RS70BT」1台で楽しめるようになっています。
現在主流のBluetoothスピーカーと異なるところは正にココ。少々大ぶりな筐体ですが乾電池で動きます。いざとなれば非常用ラジオにもなります。買ってきたばかりのCDをPC無しで再生できます。そうした使い勝手に魅力を感じるなら買い。実売15,000円前後と手を出しやすい価格も魅力だと思いますよ。
個人的にはUSBメモリーにFMラジオのタイマー録音ができたら嬉しかったです。次世代機があるのなら是非実現していただきたいです。
ソニー Bluetooth対応CDラジオ(ブラック)SONY ZS-RS70BT
(Amazonのマーケプレイス扱いだと12,000円台なんですね。安っ!)
コメント