Bluetooth SIG、Bluetoothブレイクスルー・アワード受賞作品を発表~最優秀作品は心臓のリズムを利用したウエアラブル認証リストバンド

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Bluetoothブレイクスルー・アワード最優秀賞を世界初ウエアラブル認証リストバンド「ニムイー」が受賞~ 生活・医療をよりスマートにするBluetooth Smart活用作品が各部門で受賞 ~

Bluetooth SIGがBluetoothブレイクスルー・アワードの最優秀製品と各4部門の優秀製品を発表しました。(タイトルのリンク先は英文です)

同アワードは、市販中のBluetooth製品を対象とした製品部門ならびにアプリケーション部門、今後発売予定の革新的な製品コンセプトを対象とした試作品部門および学生部門で作品を募集し、最優秀賞と優秀賞を選出するというもの。審査には、Bluetooth SIG審査員、メディアおよび業界各社のほか、プラチナスポンサーとゴールドスポンサーが参加。

各部門の受賞企業は、アプリケーション部門に「オートマティック・ラボ(Automatic Labs)」、製品部門に「ノーニン・メディカル(Nonin Medical)」、試作品部門に「バイオニム(Bionym)」が選出。ブレイクスルー学生部門では15歳のShiva Nathanが受賞。

各部門の受賞作品の中から最優秀作品に選出されたのは、バイオニム社のBluetooth Smart対応の認証リストバンド「ニムイー(Nymi)」。

部門別の受賞企業と最優賞詳細は以下の通り。

ブレイクスルー試作品部門 優秀賞、ブレイクスルー最優秀賞

Bionym「Nymi」

心臓のリズム(心調律)を利用した世界初のウエアラブル認証リストバンド。Bluetooth Smartを利用して近くのデバイスやシステムのID検証や認証通信を行えます。Nymiは、Bluetooth Smartの1対多接続の機能や信頼性が高く優れたセキュリティを活用したID保護を安全にかつシンプルにした製品。

Nymi

ブレイクスルーアプリケーション部門 優秀賞

Automatic Labs「Automatic」

Bluetooth Smart技術を用いたアダプター「Automatic Link」を自動車のオンボードコンピュータにOBDIIコネクターで接続して、ドライブ中の燃料効率、燃費、ドライバーの運転習慣などの車両情報をモバイルアプリに無線で送信して記録。ドライブスコアアプリでは、燃料効率、ブレーキやアクセルの踏み方による運転の円滑性と安全性をスコア評価し、ハイスコアを狙う事で燃費効率を格段に向上。また、ドライブ履歴のマップ表示や目的地までの実際の燃費表示、駐車位置のマップ表示、エンジン警告灯の点灯理由や問題解決の提案などを表示。

Automatic

ブレイクスルー製品部門 優秀賞

Nonin Medical Inc「Nonin Model 3230 Bluetooth Smart パルスオキシメーター」

受賞作品である3230はBluetooth Smart技術を用いた初めての指用パルスオキシメーターでシンプルなペアリングにより血中酸素濃度や心拍数など、パルス信号を測定する世界初の臨床用Bluetooth Smart医療機器。Bluetooth Smartの安全性とインテリジェント接続機能が可能にした3230は、コストパフォーマンスのよい健康管理製品として患者やヘルスケアプロバイダに活用されています。

Nonin

ブレイクスルー学生部門 優秀賞

Shiva Nathan(シバ・ネーサン)「ArduinoベースのBluetooth上腕義手」

脳波を活用したビデオゲームで本アワードに応募する予定でしたが、両腕を失った親族がいたことで、MindWaveモバイルヘッドセットとBluetoothトランスミッターを活用した安価で使いやすいArduinoベースのBluetooth上腕義手の設計を始めました。切断手術を受けた患者の腕に取り付けることができる低コストの上腕義手で、脳による制御インタフェース(BCI)を備え、Bluetoothトランスミッターを通して情報やコマンドを義手に送信。Bluetooth技術の迅速で効率的なデータ転送機能を活かしたこの上腕義手は、切断手術後の回復を促し、より活動的な生活を助けます。

Arduino

最優秀賞受賞者には、スポンサー企業から4月に開催が予定されるBluetooth World 2014への往復航空券、入場料、無料の展示スペース(12,500米ドル相当)を授与。各部門の受賞作品には、ゴールドスポンサーのノルウェー本社へのツアーを授与。ブレイクスルー学生部門の受賞者には賞金5,000米ドルを授与。

ドイツの有力雑誌「Gruenderszene」出版者で本アワード審査員のJoel Kaczmarek氏は「今回の応募作品をみると基礎的な作品から革新的な作品までがBluetooth技術を活用することで本質的な課題に対し、シンプルな解決方法を示していることがわかります。それと同時に大手企業から新興企業、学生や愛好家といった幅広い層の人々が、新しい分野から人命救助に貢献する医療といったBluetooth Smart技術が今実現できること、そして将来の可能性を示しました」とコメントしています。

Bluetooth SIGのCMOは「各部門の受賞作品は、Bluetooth Smartが推進する「個人の」モノのインターネットだけでなく、「すべての」モノのインターネットを実現するための無線接続の大きな可能性をもたらしています。最優秀賞を受賞したバイオニム社(Bionym)は、低消費電力とインテリジェントな接続機能をもつBluetooth Smartの特長を十分に活かしており、利用者の利便性、スマート機能、生活の質の改善をもたらす製品作りを行う開発企業とOEM各社の創造性を刺激するでしょう」とコメントしています。

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