ソニー「MDR-CD900ST」

SONY MONITOR HEADPHONES MDR-CD900ST

MDR-CD900STの概要

原音忠実再生が売りのスタジオ定番モニターヘッドホン。レコーディングスタジオや放送局など、プロの世界で求められるクオリティと耐久性を徹底追及。独自開発のドライバーユニットを採用によって歪みの少ない原音イメージそのままのクリアな音質の獲得に成功。また、モニタリングに必要な分解能(検知限界)も大幅に向上。ソニー自ら、「極めて高解像度で音の輪郭が明瞭、聴感上幅広い周波数レンジを持つのでミュージシャンが音を聴き取りやすい」と同ヘッドホンの基本特性を説明しています。ちなみに希望小売価格は18,900円。

ちなみに、手持ちの同機はいただきもので、プラグが標準からステレオミニに交換されているものです。使用年数はかれこれ5年以上にはなると思います。個人的には原音忠実再生派なのでサウンド的には好み。なのですが、このところBluetoothヘッドホンばかり使っていたこともあって、久しぶりに使ってみると不思議と低音が物足りなく感じます。一番怖いのは人間の耳だと実感。

【関連リンク】
MDR-CD900ST

デザインに対する印象と装着感

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デザインよりも性能優先のヘッドホンだけど、テレビや雑誌で見慣れすぎていることもあって、正直評価しにくい。個人的には赤い「for Digital」シールがあると無いのとでデザインの印象はかなり変わると思ってます。

装着感もこれを普通とするべきなんでしょうね。薄型軽量で板バネも柔らかいので、サッと装着してサッと外せます。なるほど、スタジオで重宝されるわけだ…。また、イヤーパッドがかなり浅めなので、自然とドライバーユニットが耳に近くなります。これもこのヘッドホンならではの特性を後押ししているかもしれません。

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そんなこんなで、まずはアーティストが意図したであろう音楽に最も近いサウンドを再生してくれると思われる「MDR-CD900ST」の音を例の3曲で確認してみます。

「Get Lucky」

クラッシュシンバルやクラッピングの余韻もしっかり再現。ピアノの白玉コードもはっきりと聞き取れます。独特の倍音を含むブラッシング(ミュート)バリバリのギターと対照的に休符を活かしたハネるベース。これらのコンビが見事なグルーブを生み出していると改めて実感。このサウンドならベーシストがラインをコピーするにも最適かも。ただ、全体的にパワー不足で根底にあるぶっというねりは抑えられてしまっているような気がします。

Random Access Memories

「Christmas Eve」

イントロのギターアルペジオは美しく、伊藤広規氏によるベースのピック弾きもはっきり聞き取れる。青山純氏のスネアはパシッと小気味よい。4拍目のタンバリンのディレイ音が左右で連続様子もはっきり聞き取れる。ただ、ボーカルが入って以降の低音域はかなり引っ込んでしまっている。1:45付近からの多重アカペラは、動きの少ない白玉や二分音符の動きが実にはっきり聞き取れる。

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「木綿のハンカチーフ」

極めて高い解像感から、ウインドチャイムやトライアングル、ギターのアルペジオなど、スチール特有の微妙なニュアンスの音が美しく再現されている。ベースが入ってきてからの展開は、全体的に高音域が前に出てきてしまっているような感じ。ギターの低音弦やベースの存在が弱くなってしまうように感じた。ボーカルはオリジナルに似せているのか、高音が強めな分、声が細いと感じてしまう。ある意味意図的なのか?ファルセットもちょっと耳に刺さるか…。

COVER 70’s

その他雑感

今回の3機種の中で個人的に最も使い慣れているのですが、実際は普段はほとんど使わないんですよね。ちなみに、買ったばかりのCDを再生する時に使うパターンが一番多いです。

原音忠実再生は好きなのですが、解像度が高すぎて聞き疲れしちゃうのと、カールコードが邪魔で使いにくく、取り回しが面倒だったりするんですよね。

余談ですが、NHKの大ヒット連ドラ「あまちゃん」のスタジオレコーディングシーンでもこのヘッドホンが使われるパターンが多かったですよね。

あまちゃん、GMT「地元に帰ろう」のレコーディングで使われているヘッドホンはスタジオの定番ソニー「MDR-CD900ST」

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