今日の一枚 ~ UPP “Get Down in the Dirt: The Complete Upp”

Get Down in the Dirt: The Complete Upp

昨日はあいにくの空模様でしたが、夕方から夜にかけて久しぶりに神保町界隈をぶらぶらと散策。老舗の本屋も覗きましたが、一番時間を過ごしたのがディスクユニオン。1Fで出たばかりのJack Johnsonの新譜を試聴。いつもの気の合うメンバーとのセッション的風合いは毎度毎度のゆるゆる感で満たされていてグー。日本版は先行発売でDVD付きとかで、とりあえず購入の第一候補にして、地下のロックフロアに移動。

丁寧にジャンル分けされている陳列に感心しながら掘り出し物がないか物色することしばし。前々から欲しかったサミュエル・パーディーの「夏のハイウェイ」の中古版を発見。1,400円か~、もう一声安くならんだろうかとというのが正直なところ。

で、入口付近で店がプッシュ中のアルバムにUPPの「Get Down in the Dirt: The Complete Upp」を発見。これって、前につぶやきで紹介したレコードコレクターズのジェフ・ベック特集に掲載されていたアーティストじゃんかと気づく。2枚組CDで1枚目に1stと2nd、2枚目に幻となったサードアルバム用のデモテイクが収録されているとか。

今日の一枚はこれだと決め、輸入盤と解説付きの国内版で値段がさほど変わらなかったので後者を購入。帰宅後速攻でプレイ。ジェフがギターで参加している曲が多く、このセッションが「Blow by Blow」をリリースするきっかけとなったといわれるだけあって、「Blow by Blow」のサウンドに近いクロスオーバーチックなフレーズが満載。トーキングモジュレーターの使い方もむちゃくちゃ格好良いです。で、ジェフもすごいけど、UPPのメンバーの演奏がこれまた素晴らしい。

とくにリズム隊の二人がすごい。ドラムはあのジム・コプリーですよ、あなた。Psychedelix以降、ずっとCharと一緒に活動しているあのジムです。75年のアルバムですから今から30年前のプレイですが、この頃から手数の多いドラミングだったんですね。手数は多いけど、めちゃくちゃタイトでファンキーとでもいいましょうか。ジムは若くしてこんなにも安定感バツグンだったんですね。それと驚いたのがベースのスティーブン・アメイジングのプレイ。ジムの安定感あるリズムとは対照的な奔放でうねりのあるプレイを聞かせてくれます。

圧巻はアルバムタイトルにもなっている「Get Down In The Dirt」。ドラムとベースのファンクなリズムにジェフのスライドプレイが絡んでくるところなんざ、震えが来ましたですよ。それと「Give It to You」の16ビート早弾きプレイもユニーク。とにかく、ロックというよりもソウルに近いテイストで、楽曲もノリで勝負という感じ。

アルバム全体を通じてカッコイイフレーズ満載、サンプリングにも使えそうなネタも多いのでDJ受けも良いのではないでしょうか。ということで、ジェフ・ベックファンにはもちろん、70年代ソウル、AORファンにもお勧めということで、SPAが今年大プッシュするアルバムになりましたです。

コンプリート・アップ(国内版)

※ソニモバからの転載です。

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