デノン「AH-NCW500」の有線接続を試す
有線用ケーブルは3.5mmステレオミニと2.5mmステレオミニミニという特殊なもので、2.5mmの方をヘッドホンに接続します。有線接続でもノイキャン機能が使えるのは他の2機種に無い強み。ノイキャンオンオフ時での違いも書いておきます。
「Get Lucky」
(NCオフ)低音の量感が半端無い。うねるベースラインは気持ち良いが、強調されすぎてラインがわかりにくくなる印象。1・3拍目のスネアとクラッピング(手拍子)も埋もれがち。全体的に重く柔らかな音。低音が好みという人には向いているか…。
(NCオン)低音の量感が減り、中音域が強調される分、聞きやすくなる。ベースラインは少し引っ込み、ギターのカッティングが前に出てくる感じ。NCオフ時より低音は抑えめで、全体的に堅い音が支配。NCの影響か特定の周波数帯域が強調されるようで、うまく言えないがハウリングのような効果が生じているように感じた。
「Christmas Eve」
(NCオフ)アカペラ含め、リズム楽器以外は多重録音のオンパレードで、全てにリバーブ効果が効いている曲だが、低音が強調されすぎるため、ベースラインが聞き取りにくい。シンセのバッキングや高音成分を含んだパーカッションも埋もれてしまいがち。やはり、全体をリズム隊が支配してしまう印象。
(NCオン)低音が減り、中域のアップで、ボーカルの聞きやすさが断然アップ。イントロの聞こえ方からして全然違う。全体的に残響効果が増大し、スネアの音にも余韻が生まれる。オフ時に比べ、曲のコード感もはっきりする。ただ、NCの影響かやはり特定の周波数が強調される印象。
「木綿のハンカチーフ」
(NCオフ)低音が強く、やはりベースが強調されてしまう。ドラムがない分、余計にベースが前に出る。スチールギターのアルペジオや金属系パーカッションのキラキラ成分の余韻が引っ込んでしまう。ボーカルの残響感も感じられない。
(NCオン)オフ時のキラキラ成分が復活。トライアングルの微妙なニュアンスも聞き取れる。ベースもほどよいバランスに。ここでもNCの影響で特定の周波数が強調される印象なぬぐえず。フィルターがかかったように感じるところもあった。
「AH-NCW500」有線接続時の音質に関する雑感
その後、スマホに普通にBluetooth接続して同じ曲を聞きくらべてみたところ、有線よりもBluetoothの方が音が良いと感じました。圧縮音源なのに…。
そう考えると、AH-NCW500は圧縮音源メインのスマホのような組み合わせに対して、NC常時有効という前提で音作りが最適化されているのかもしれません。
DENON GLOBE CRUSER 密閉型オーバーヘッドヘッドホン ノイズキャンセリング シルバー AH-NCW500SREM
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