音質に関するインプレ
MDR-1シリーズとのスペック差についてここで改めておさらいしておきます。
商品名 | MDR-1RBTMK2 | MDR-10RBT | MDR-1RBT | |
ヘッドホン部 | 型式 | 密閉ダイナミック型 | ||
ドライバーユニット | 40mm | |||
感度 | 105dB/mW | 100dB/mW | 105dB/mW(1R) | |
再生周波数帯域
(アナログ入力時) |
4Hz-80,000Hz | 5Hz-40,000Hz | 4Hz-80,000Hz | |
DSEE | ○(対応) | ×(非対応) | ○(対応) | |
S-Master | ○(対応) | ×(非対応) | ○(対応) | |
電源 | 内蔵リチウムイオン充電池 | |||
充電時間 | 約6時間 | 約2.5時間 | 約6時間 | |
電池持続時間 | 約30時間 | 約17時間 | 約30時間 | |
質量 | 約297g | 約210g | 約297g | |
Bluetooth | 通信方式 | Bluetooth 3.0 | ||
対応コーデック | SBC,AAC,aptX | SBC,AAC | ||
ソニーストア価格 | 34,800円 | 26,800円(-8,000円) | 30,800円(販売終了時) |
表をご覧いただければ一目瞭然なのが、再生周波数帯域とバッテリー持続時間、圧縮音源で失われがちな高音域と消え際の微小な音を再現するデジタルサウンドエンハンサー「DSEE」、ヘッドホン用に最適化したデジタルアンプ「S-Master」の非対応。他にはMDR-1RBT非対応のapt-Xコーデックへの対応とが主な違いになりそうです。
DSEEは高音質過ぎても低音質過ぎても効果が無いようなので、再生音源によってはあまり差が出ないことになります。となると、上位機種とされているMDR-1シリーズとの音質的な差はS-Masterの有無になりそうですが、実際のところはどうなんでしょう。
そうした技術的なことうんぬんを抜きにして、個人的に最も強く感じたのがしまりのある中低域。中域からもう少し下にかけての音が気持ち良く鳴っているように感じます。ロックやポップスで言うと、ドラムスのスネアやベースのアタック音がはっきりとクリアに聞こえます。ちなみに、比較はiPhoneでiTunes配信のAACファイルで聞きくらべました。お馴染みのOle BorudのBestなど)。
超低域はMDR-1シリーズの方が全然出ますが、低域全体の量感が多すぎて、うまく言えないですが、全体がボワボワしてしまい、音源によっては聞きにくいと感じることが多かったのですが、MDR-10は低域が抑え気味なので聞きやすいです。むしろ硬さを感じますが、その辺はエージングによって変化していくのかもしれません。
高域は若干抑えめという印象で、全体的な解像感もMDR-1シリーズの方が高いと感じます。リバーブなどの音響効果が使われている曲で違いがわかります。S-Masterと再生周波数帯域の差が出ているのかもしれません。
ともあれ、音質の好みは人それぞれ。ポータビリティーやモビリティーといった要素も加味するとなれば、評価の軸も変わってきます。トータルバランスで考えると、個人的には「MDR-10RBT」の方が好みです。
自分にとって「MDR-1RBT」は低音がきつすぎるのと、側圧の強さと重さが頭に重くのしかかり、長時間の使用に耐えられないのです。あと、外に持ち出すには少々重くかさばりすぎます。
個人的な感想ですが、アウトドアで積極的に使いたいのであれば、MDR-1RBTとの多少の音質の差に目をつぶっても「MDR-10RBT」にする方が色々な意味で幸せになれるのでは無いかと思います。
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