apt-Xコーデックの音質に関するインプレ
SBCでも十分と言いつつ、プラチナエディションの目玉、apt-Xコーデックを試さないわけにはいきません。幸い、以前Creativeさんにご提供いただいたapt-X対応のPC用USBドングルがあるのでこちらを使って試してみることにします。
PCはソニー「VAIO Z(VPCZ2)」でアプリは定番音楽アプリ「foober2000」を使用。音源はDaft Punkの大ヒット曲「Get Lucky」で、16/44のFLACと192kのMP3を聞きくらべしてみます。
同じMP3でもSBCの場合は、全体的にサウンドがベタっとした印象があります。ナイル・ロジャースのギターカッティングは倍音成分がそぎ落とされ、ドラムスのハイハットワークからも微妙な強弱のニュアンスが無くなってしまっている印象。
これが、apt-X経由になると、楽曲全体に芯のようなものが生まれ、上で消えていた楽器パートのニュアンスが復活したような印象を受けます。ソースがなんであれ、圧縮伸張の行程がはいるのですが、圧縮率の違い(apt-Xが1/4、SBCが1/20)が出るのでしょうね。
これがFLACになるとさらにすごい事になります。ニアフィールドながらも音場感が増大し、全体が湿り気を帯びたようなまろやかなサウンドになります。圧縮音源で失われたリバーブなどの残響感の成分(情報料)が多いからだと思います。
先のドラムスの微妙なシンバルワークも、ネイサン・イーストの手弾きベースのうねりも、ナイル・ロジャースのギターカッティングの倍音成分も、ピアノの白玉コードの余韻も、リードボーカルの残響感も、全てがはっきりと認識できます。
あと、apt-Xの優秀さを実感できるのは動画再生時ですね。何が良いって遅延が少ないことです。ドラムのフィルインやギターの速いパッセージもぱっと見ではほとんど気になりません。ナレーションやドラマ、バラエティでの出演者の台詞なども、口の動きに対する遅れは全くと言って良いほど気になりません。
ちなみに、SBCは200~250ms(1/4~1/5秒)程遅延するのですが、apt-Xは約32ms(1/33秒)程度まで短縮されるそうです。
米AudioQuest社のオーディオケーブル(REVERGREEN Audio Cable)の実力
普通に買うと結構な金額らしい米AudioQuest社の高級オーディオケーブル(REVERGREEN Audio Cable)ですが、手持ちのウォークマンX1060を繋いで音出ししてみました。
ソースはリニアPCM(1411k)のGet Lucky。CDと同じですから、悪いわけが無いのは当然ですが、apt-Xと比べてどうかと言われるとさほど違いが感じられません。
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