【レビュー】ARUPaPaデザインのコンパクトデスクトップスピーカー「ASP-1」の自作にチャレンジ

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最後に音質の感想についてまとめておこうと思います。なにせ手作りですし中に入れ込むフェルトの素材や厚みでも音は変わると思われますので、あくまで個人的な主観になること、先にお断りしておきます。

音源はVAIO Z(PC)で、HiVi付録のUSBケーブルでDigiFi付録のOlasonic USB/DAC付きアンプに接続するという環境で検証。何せ小さいスピーカーなので、置き場所や置き方でも音は変わるので総合的な評価は難しいのですが、名前の通りデスクトップ用なのでパソコンの真横に置いて検証します。

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定番のFoober2000。音源は最近コンサートに行ってからさらにヘビロテ中のOle Borudの「Keep Moovin」をチョイス。彼の生み出す上から下まで広い音域をカバーするサウンドはエンジニア受けも良いようです。

個人的にも好きなタイトル曲「Keep Movin(リンク先はyoutube)」は、イントロからぶっといシンセベースのリフで始まり、エッジの効いたクリーントーンのギターとディストーションギターのリフ、シンセやホーンセクションが徐々に絡んで盛り上がっていくタテノリの曲。

何はなくともシンセベースが再生できないとつらいと言うことで、ASP-1で再生してみると…かなりタイトになってしまいますが、サイズからは想像できない芯のある音でベースのフレーズがキレイに再生されるではないですか。この手の曲はリズムがキモなのでドラムスのバスドラやスネアの再生バランスが重要になってくるわけですが、スネアはともかくバスドラがちゃんと鳴るのが偉いというかスゴイです。デスクトップに置くことによるバッフル効果も影響しているのでしょうね。

あと何がスゴイって、ボリュームをそこそこ上げても破綻が無いこと。そしてスピーカーが暴れないこと。ユニット自体は結構ブルブルしているんですが、筐体は安定していてビビリも無い。そこまで計算して設計したんですか、アルパパさん。すごすぎ。ちなみに、VAIOのボリュームで3ぐらいでも十分な音量です。6以上では割れちゃいますね。

いかんせん、スピーカーユニットが近いのでステレオ感に乏しいのが残念。箱鳴りな感じは否めませんが、それでもリズム体以外のメロディー楽器もバランス良く鳴らせる性能はあります。あとはラジオとの相性が良いですね。箱鳴りがかえってその良さを引き立てているのかもしれません。Radiko.jpなどを聞く場合はDJのしゃべりも聞きやすくなるし、デスクトップのBGM再生機としては最適なのではないでしょうか。

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また、USBケーブルを変えて検証してみましたが、こんなサイズでも変わるんですね。Zonotoneを基本にすると、Supraは中低域がアップする感じがするし、Wireworldだと高音域がアップされる感じ。ただ、Supraなどはその増量によりボリュームを4以上にできなくなってしまいます。音割れしちゃうんです。いやー、面白い。これがケーブル沼のとっかかりなんですよね。

そんなこんなで、アンプの性能やUSBケーブル一つで音が変わるのがスピーカーですが、ASP-1からはサイズからは想像できないパワーを十二分に感じることが出来ました。何より自作というのが楽しいですね。

ちなみに、この「ASP-1」は実験的に作られたため、市場には出回っておりません。どうしても欲しいという人はアルパパさんに直接ご相談をお願いします。おそらく、シナ合板の自作キットのみなら有償で提供可能なのではないかと思います。スピーカーユニットは市販されているので用意できますしね。

それと、告知みたいになってしまいますが、実はアルパパさんは新しいスピーカーを開発中で、来月の発表に向け最終の調整中らしいです。実は自分もその試作機をお借りして試しているところなんですが、なかなかに画期的なスピーカーになるのではないかと思います。後日改めてレビューしたいと思いますが、これはスピーカーでは無く工芸品ですね…。ちなみに、新製品は市販される予定らしいので期待してください。

最後に、実験キットとはいえ手間暇かけて開発したモノをご提供いただき本当にありがとうございました>アルパパさん。次の新製品にも期待しております。できる限り応援していきますので、今後ともよろしくです!

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※13/6/28現在、自分の机の上はこんなカオスな状態になってます。気が付けばスピーカーだらけ…。

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