ソニーのワイヤレスオーディオレシーバー「DRC-BT15P」を試す

※本レビューはソニ☆モバからの転載です。

2008年初のソニー製品購入とあいなったワイヤレスオーディオレシーバー「DRC-BT15P(以下BT15P)」のレビューをお届けします。

■BT15Pについて

BT15Pでできることは、Bluetoothに対応する音楽プレイヤー(一部は+トランスミッター)やBluetooth対応携帯電話の音楽やワンセグ放送の音声をワイヤレスで楽しめるほか、A2DPというプロファイルがサポートされている機器であれば基本的なリモコン操作も行えます。音楽再生を含む連続通信は最大6時間で、携帯電話の連続待ち受けのみであれば最大100時間のバッテリーライフ。また、ヘッドホンは付属せず、好みのヘッドホンと組み合わせて使います。

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パッケージには、Bluetoothケータイとの組合せを意識してか、「for Bluetooth音楽ケータイ」の文字やau「W54S」とのコーディネートを訴求するシールが貼られていました。中身は本体と専用の充電スタンドとそれ用のACアダプターのほか、2Wayの装着スタイルを実現するためのクリップとストラップと取説などの印刷物となっています。ちなみに、自分が購入したのはベルベットブラックカラーの「BT15P/BI」です。ブラックと名が付いてますが、光に当たるとソニーブルーに見えなくもないです。

ACアダプターは既発売のBluetoothヘッドホン「DR-BT50」やCDウォークマンと同じプラグの3Vのもので、充電器にプラグ挿して使います。BT15Pの充電は本体を横にして側面にある端子を充電器に差し込みます。充電中はジョグ上部の赤ランプが点灯し、充電完了後に自動的に消灯します。満充電まではおよそ2.5時間とか。

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本体は縦長で、ちょうど自分の薬指ぐらいのサイズ。基本操作に必要なボタン類は、向かって左側面にあるマルチファンクションボタンを含め、本体の上半分に集中しているのが特徴かと。また、充電時に下になる右側面に充電端子とリセットボタンが用意されています。なお、取説によると、本体下部にBluetooth用のアンテナが内蔵されているそうです。本体をスーツのポケットに放り込んで使う場合などはちょっと意識したいですね。

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クリップを使う時は本体背面にあるクリップホールにクリップのロックツマミをつまんだままはめ込んでクリップを動かさずに本体を左に回すと取説にあります。自分は本体を固定してクリップを右に回してはめ込みましたが、まあどちらでも問題ないと思います。外す場合はクリップをロックツマミをつまんで、取り付けた時とは反対に回します。取説を読まずに取り付けた自分はクリップの取り外し方(ロックツマミをつまむ!)がわからず、クリップホールが変形してしまいました。購入予定の方はくれぐれも要注意です。

ストラップホールはクリップホールの真上にあり、クリップ装着時にはロックツマミが微妙に干渉する位置にあります。ストラップ、クリップの順に付ければ両方同時に使えます。自分は付属のストラップは使わず、画像にあるようなパーツを付けっぱなしにして、クリップと手持ちのストラップをうまく使い分けようと思ってます。

■ウォークマン+NWB1とのペアリングとコントロール

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手持ちのウォークマンA808と専用オーディオトランスミッター「WLA-NWB1(以下、NWB1)」の組み合わせで試しましたが、BT50の時とまったく同じ。BT15Pの電源が切れている状態でPOWERボタンを7秒以上押し続けるとペアリングモードに移行します。この時、LEDは青と赤二つとも同時に速く点滅します。この状態のままNWB1をペアリング処理状態にすればパスコードなどの入力の必要もなく、ペアリング処理が行われすぐに使えるようになります。なお、ペアリング完了後のLEDは青いランプのみがゆっくりした点滅に変わります。

また、BT15PはAVRCPプロファイルに対応しているので、ジョグスイッチを使った楽曲の再生・停止、曲戻し・曲送り、早戻し・早送りの操作をワイヤレスで行えます。なお、BRM1やBT50で可能なグループの頭出し・グループの連続頭出し操作は、それに相応するボタンが用意されていないため、できないようです。

■同等製品との比較

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手持ちの同等製品との比較。BD15Pをはさんで左はソニーの「VGP-BRM1(厳密にはVGP-BRM1Dですがレシーバーは同じなので気にせずいきましょう。以下BRM1)」、右はソフトバンクのステレオBluetoothヘッドセット(以下ZTBAC1)。ストラップは使えてクリップが使えないのがBRM1で、クリップ内蔵でストラップは使えないのがZTBAC1ですが、BT15Pは後出しジャンケンなのでどちらも使えるようになってます。本体の体積はざっくりと五十歩百歩ですが、重さはBT15Pの15gがBRM1の約半分で最軽量。クリップ付けたら17gのZTBAC1とどっこいどっこいですが…。

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今現在、愛用者が多いと思われるBRM1との細部比較。基本的な操作をジョグスイッチに集約し、ボタンやスイッチの極力減らし、なおかつ本体上半分に集中させているのがBT15Pの大きな特徴かと。電源ボタンも大きくBRM1よりも操作しやすいです。ちなみに、BRM1にある頭出し・グループボタンやホールドスイッチはBT15Pにはありません。ヘッドホン端子の位置は真逆。端子が下部に設けられているBRM1に対して、BT15PはZTBAC1同様上部にあります。個人的にはストラップで首から提げて使う場合は下部の方が操作しやすいと思うのですが、慣れてしまえばさほど気になりませんでした。動作中であることをしめすランプも非常におとなしめでへんな主張はありません。というかBRM1が派手すぎなのかも。なお、ランプの仕様はBT50とほとんど同じようです。

■BT15PとW54Tの連携でできること

BT15PとBluetooth搭載ケータイとの連携について、手持ちの東芝製au「W54T」との組合せを試してみた結果をお伝えします。BT50とほぼ同じなんですが、BT15PとW54TをBluetooth接続することで、ハンズフリー(HFP)による通話以外に、W54T側の音楽プレイヤーやワンセグの音声出力とワイヤレスによる基本操作が可能になります。これらは、両機が対応する「AVRCP」(リモコン操作)、「A2DP」(ステレオ音声)というBlueotoohプロファイル、によって実現できています。また、W54Tはコンテンツ保護に対応したSCMS-T方式を採用しているため、接続できる機器を選びますが、BT15PはしっかりSCMS-T方式に対応しているのでまったく問題ありません。

■BT15PとW54Tのペアリング

W54Tは初期登録段階で「ワイヤレス機器」と「ハンズフリー機器」の二つの選択肢があります。前者がワイヤレス操作と音声出力にハンズフリー通話をひとまとめに接続(HFP/AVRCP/A2DP)、後者がハンズフリーのみで接続(HFP)するものです。ペアリングは、

  1. BT15Pの電源ボタンを長押し(7秒)してペアリングモードに移行
  2. W54T側からBluetoothの初期登録>機器検索を実行
  3. 「DRC-BT15P」を選択
  4. W54Tがパスコードを要求してきたら「0000」を入力

以上のステップです。HFPかA2DPで一度ペアリングしてしまえば以後は面倒なパスコード入力は必要ありません。W54TからBluetoothの接続待ちを開始すれば、BT15Pの電源を入れると自動的にHFPで接続してくれますし、「ワイヤレス機器」からBT15Pを選択すればA2DP接続も追加され、AVアプリの音声も出力されるようになります(詳細は後述)。

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ちなみに、W54TにはBRM1やRollyなど手持ちのBluetooth対応機器を手当たり次第に登録してあるのですが、BT15PとBT50はアイコンが自動車で他の機器はヘッドホンなんですよね。違いが今ひとつわかりませんが…。

■BT15Pで楽しめるW54TのAVアプリ

W54T側からBT15Pを「ワイヤレス機器」で接続すると、ハンズフリーによる通話以外にに、音楽プレイヤー(LISMO)やワンセグ・デジラジ(EZテレビ)、FMラジオ(EZ FM)の音声をワイヤレスで楽しめるほか、曲やチャンネルの送りをリモコン操作できるようになります。有効にするにはW54TのBluetoothメニューまたはトップのショートカットから「ワイヤレス機器選択」にアクセスして「DRC-BT15P」を選択します。

W54TとBluetooth接続した状態でBT15Pのプレイボタンを押すとW54TのLISMOプレイヤーがバックグラウンドで立ち上がり音楽の再生が始まります。曲の再生中にFFとREWボタンで曲の送り、戻しも可能です。なお、早送りと巻き戻しは機能せず、連続再生した時の曲間ノイズも発生。BT50とまったく同じでした。ワンセグは、これまたBT50同様、定位が右より。これはW54Tの仕様と割り切ります。ちなみに、FFとREWボタンでチャンネルの送り、戻しが可能です。

■BT15Pでハンズフリー通話

同居人に協力してもらい試してみましたが、BT15Pのマイク音声についても聞き取りやすいそうです。ただ、ストラップとの組合せの場合は微妙に服とこすれるのか、がさごそ音がするといってました。また、相手側の音声はヘッドホンをしていることもあって音質はイマイチながら聞き取りやすいです。

ちなみに、音楽プレイヤーやワンセグを楽しんでいる状態で着信があると、いずれもアプリが中断されるようになっています。着信時にマルチファンクションボタンを押すと通話できます。終了後は自動的に着信前のアプリに戻り再生を開始します。また、W54TとBT15Pを「ワイヤレス機器」接続している場合のみ、CメールやEメールの着信があった場合、AVアプリの再生が一時ストップして着信専用アラームが鳴ります。アラームが終わると再び再生が開始されます。

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